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松村健三氏が富山の業者から九華をまとめ買いした時に、「宝恵」というラベルを付けられたものが２０株近くあったそうで、その中から咲いたものの一つです。五弁分窠、一文字咲、中彙は分頭硬兜捧巻舌、仙緑に似てい
ますが少し小さい花です。副弁も緊弁にはならず余り抱えません。舌は最初から赤ベタの巻舌、捧心の兜も隆起が強いが蟹鉗兜という程ではありません。葉も仙緑より細葉で柔らかく垂葉とな
ります。この花も仙緑と同じように凝り咲きをすることがあります。下図２段目は凝り咲きした時の花ですが、舌が短く肉厚となって如意舌もしくは
尖如意仰舌となります。兜も強くなり捧心が開かなくなります。特に大きく変わるのは副弁で、弁先にかけて刃物で切られたように直線状に尖ります。 花が仙緑によく似ているのでほとんど仙緑で流通していますが、花付が極端に悪く２０本以上の大株立になってもなかなか花を着けません。また、仙緑に比べると葉が細く肉薄で垂れ葉となります。少し細葉で大株立になっても花が着かない仙緑はほとんどこの宝恵だと思って間違いないでしょう。 中国から無銘で入って宝恵と名付けられたものなのか、中国では別の銘が付け似れていたものなのか、詳細は全く分かりません。 |
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206-2021 |
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457-2008 |
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