Saibai055

　五弁分窠、平肩抱咲で弁先が僅かに緊弁となる。中彙は分頭半硬兜、舌は劉海舌から巻舌になり、赤のベタ舌です。しかし、一番上の左の花と同じ軸の上の方の花は３枚目の画像に見られるように、舌の先端が兜に引っかかって降りてこないと別の花のように見えます。このように咲いたものを老上海梅と云ってしまう事もあるようです。また、この花は申頂とも区別がつきません。一応、申頂は兜が蟹鉗兜で捧心の先があまり開かず、兜の隆起が牛の鼻輪のような形に見えます。しかし、何時もそのような典型的な容を見せる訳でもないので、この花が申頂ではないことを確認するには少し時間がかかりそうです。

　この木は最初に棚に知れた時は上の右側の画像のような特異な花でした。それでも業者は仙緑が凝って咲いたものだと云っていたのですが、今年の花を見れば確かにそのようにも思えます。しかし、余りにも花容が異なるので同じ木とは思えないほどです。